腹式呼吸のしくみ
こんにちはVocal Studio BiX でボイストレーナーの加納薫です。
この度の新型コロナ感染拡大防止の為、BiX会員様の中でも遠方の方や医療現場等で
常に不安と向き合いながら働いてくださってる方でボイストレーニングをしたい(声を出したい)のに
なかなかレッスンに来れない方、又この度の事でステイホームでレッスン等を自粛してる方等
どなたでもお気軽に普段BiXでトレーニングしてる呼吸法や発声練習を
お気軽に各自おうちで声を出してトレーニングして(体験して)もらえたらと思い、紹介します。
まず最初に発声練習を行う前に声を出す為(歌う為に)にとても大切な呼吸の確認をしたいと思います。
呼吸には大まかに「胸式呼吸」と「腹式呼吸」がありますが、では質問(Q)です。
歌う時に必要な呼吸は「胸式呼吸」と「腹式呼吸」どちらでしょうか?
答え(A)は「腹式呼吸」です
一般的に女性は「胸式呼吸」男性は「腹式呼吸」が多いとされてます。
では女性でも「腹式呼吸」になっている時があります。Q どんな時でしょうか?
A それは寝ている時です。
腹式呼吸はリラックス効果もあると言われております。
では「腹式呼吸」って何?どうするの?と思う方もいらっしゃると思います。
まず「腹式呼吸」とは簡潔な表現で言うと《横隔膜の上下運動》です。
腹式呼吸のしくみを説明したいと思います。
息を吸う→横隔膜下がる→下腹部膨らむ
※息を吸うと肺(肺腔)に空気が入り、肺の真下にある横隔膜(呼吸筋)は下がります。
横隔膜が下がると横隔膜の下にある内臓等も必然的に押しつぶされ下腹部が膨らみます。
息を吐く→横隔膜上がる→下腹部へっこむ
※息をを吐くと肺(肺腔)は狭まり横隔膜は上がります。
横隔膜が上がると横隔膜の下にある内臓等も動き下腹部もへっこみます。
上記の絵をイメージし、初めての方はお腹に手をおいて呼吸とお腹の膨らみへこみ等を
肌で直に感じながらゆったり腹式呼吸を試してみてください。
腹筋のしくみ
声を出すのに腹筋は必要でしょうか?
声は声帯が振動し、出されますがその声帯を振動させる声の元となるのは「空気(息)です」
人間の呼吸する場所は肺なので、空気(息)を取り込むためには横隔膜を下げて肺に沢山空気を取り込みます(=腹式呼吸)
腹式呼吸をする為にはお腹周りの筋肉(腹筋)を必要とします。
普段一般的に使われる腹筋は「腹直筋」と呼ばれる縦の腹筋でよく腹筋が美しく割れててシックスパックと呼ばれる部分です。
では歌を歌う時に必要とされる腹筋は「腹斜筋」です。字の通り斜めに入ってる腹筋です。(図参照)
腹斜筋には「外腹斜筋」「内腹斜筋」と2種類ありますが、外腹斜筋の内側に内腹斜筋が張り付いてます。
あと腹筋の中でも一番内側(内層)にある内腹斜筋の深層に存在するのが「腹横筋」です。
字の通り横に入ってる腹筋で、こちらが腹筋のインナーマッスルと呼ばれる場所です。
よく「腹から声出して!」と言われることありませんか?
もちろん腹からは声は出ません😅
正しく(理屈っぽく)言うと「腹筋をしっかり使い支えをしっかりさせて、肺に入ってる空気(息)を横隔膜(呼吸筋)を上下運動(=腹式呼吸)によって
息を流し、声帯を振動させて響きのポジジョンを通して声を出す」と言うことですね。
響きのポジジョンをお通さずに声帯を振動させて直で声を出す事をいわゆる「喉声」と言って、
喉声で歌い続けると声帯を痛めて、声がガラガラにかすれちゃったり声が出なくなったりして危険です💦
声を出すのに(支えをしっかりする為にも)腹筋は必要なんです!
しっかりトレーニングしてください😊
ただ、先ほど言ったように歌に向いてる腹筋は腹斜筋/腹横筋(=インナーマッスル)で、
一般的な腹筋の腹直筋を固めすぎてしまうと胸が固まり呼吸が入りにくくなるので注意してください!
沢山肺に空気(息)を入れる為には胸をリラックスさせることも重要です‼︎
発声練習
ではここでこのコロナ禍の中ボイストレーニングに行けない方の為に
お気軽にお家で歌に必要な腹筋トレーニングをしてもらえるよう
数あるBiXの発声練習の中から4つほどお届けします。
ステイホーム期間、お時間ある時、トレーニングしたい時にでも一緒にやってみてください😊
鼻濁音発声
鼻濁音『nga nge ngi』の発声練習です。
表情筋をよく動かしながら響を落とさず鼻濁音発声にチャレンジしてみてください!
特に『ngi』の横に動かす筋肉 笑筋、大小頬骨筋等横の筋肉を頑張って動かしましょう!!
母音発声
vocal studio BiXの発声練習で母音発声「あえいおう」を訓練する動画です。
発声をするときに必要な表情筋や響きのポジションを意識しながら
一緒に発声してみましょう!!
スタッカート発声 腹筋その1
vocal studio BiXの発声練習で腹筋を強化するための訓練です。
<スタッカート発声>しっかり腹筋を動かしインナーマッスルを鍛えましょう!
スタッカート発声をする際声を出そうとせず(喉で切らず)、
おへその下の方の丹田から内側の筋肉腹斜筋/腹横筋(インナーマッスル)を意識して、
腹筋を動かして息を流す事によって声が出ちゃった!と言う感じで
腹筋をバネのように動かす事を意識して行ってください!
細かく刻む腹筋 腹筋その2
腹筋その2 細かく刻む腹筋発声です。
発声しながら腹筋の仕組みを紹介してますのでご覧ください。
喉できらず、しっかり腹筋を動かして刻んでください!
前回の腹筋よりちょっときついかも?!